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エッジAIとは?活用事例やメリット、課題も解説!

2026.05.27
  • #DX国内
近年のAIの発展により大きな注目を集めているエッジAI。 エッジAIとは、データをローカル処理することで、リアルタイム判断と高セキュリティを実現する技術です。 今までのクラウドAIにはないメリットがあることから、今後の産業発展には必要不可欠な存在と考えられています。 この記事では、エッジAIの具体的なメリットと、その応用例について詳しく解説します。

エッジAIとは

エッジAIとは、車やカメラ、スマートフォンやスマートスピーカーなどのIoTデバイスやウェアラブル端末などの末端機器に搭載されているAIのことを指します。

エッジAIでは、収集したデータからリアルタイムでの推論を可能にしており、技術の発展に伴うIoT化において必要不可欠なものであると言えるでしょう。

エッジAIは端末で学習や予測を行うのに対して、クラウドAIではクラウド上で学習や予測を行います。

クラウドAIでは、データ入力の際必要な末端装置とAIが別の環境に存在します。

ネットワークを介したデータと推論結果のやりとりが常に発生することによって、リアルタイムでの判断を行うことが難しくなってしまいます。

近年では、エッジAIとクラウドAIの双方を取り入れた技術も登場し、注目を集めています。

エッジAI活用する際のメリット

エッジAIを活用する際に大きく分けて以下の2点がメリットとして挙げられます。

  • 学習・推論の際のリアルタイムな判断
  • セキュリティの高さ


それぞれ解説します。

学習・推論の際のリアルタイムな判断

前述のとおり、エッジAIはクラウドAIと異なりネットワークを介したデータと推論結果のやりとりは発生しません。

従来のものの場合、エッジ側のデバイスはユーザーとクラウドを繋ぐ役割しかありません。

しかし、エッジAIは可能な限りのデータ処理をユーザーに近いデバイスが行います。

エッジAIでは端末内で学習・推論を行い、データ処理まで行うことができます。

そのため、本来クラウド側で行うような処理もエッジAI側である程度まで負担することも可能です。

セキュリティの高さ

クラウドAIは出力データを送る必要があるため、データを処理する際には細心の注意を払う必要がありますが、エッジAIでは端末内で処理可能なため情報漏洩を防ぐことができます。

送信してはいけない機密データなども端末内での保管が可能です。

エッジAIの活用事例

店舗DXにおけるエッジAI活用実証実験

ヘッドウォータース、ソニーセミコンダクタソリューションズ、AWLは、ローソン店舗においてエッジAIを活用した店舗運営の最適化に向けた実証実験を実施しました。

本取り組みでは、店舗内にエッジAIカメラ(インテリジェントビジョンセンサー「IMX500」など)を設置し、クラウドに依存せず現場でデータ処理を行うことで、商品棚の状態や顧客の行動データをリアルタイムに解析しました。

具体的には、商品棚の陳列状況や在庫、販促POPの設置状況を自動で検知し、店舗オペレーションの効率化や改善に活用しました。さらに、顧客の動線や滞在時間、商品接触などの行動データを解析し、販売施策や購買率との関係を可視化することで、店舗ごとの最適な施策立案を支援しました。

これにより、従来人手で行っていた棚確認作業の削減や、データに基づく店舗改善の高度化が期待されています。

参照

エッジAI搭載ロボットによるクリーンルームの労災防止事例

東京エレクトロン株式会社とHACARUSは、クリーンルームにおける労災防止を目的に、エッジAIを搭載した自律走行ロボット(AMR)による巡回監視ソリューションを導入しました。

本システムでは、保護具の未装着などの不安全行動をエッジAIがリアルタイムで検知し、その場でアラートを発報することで即時の注意喚起を行います。

また、検知時の状況を動画として記録し、後から原因分析や教育・研修に活用できる仕組みも備えています。

従来は人手による巡回に依存していたため、監視の頻度や範囲に限界がありましたが、ロボットとエッジAIの組み合わせにより、現場全体の安全監視を効率的かつ継続的に行えるようになりました。

導入の結果、作業者の安全意識向上や不安全行動の減少が見られ、労災防止の強化と業務効率化の両立が進んでいます。

参照

店舗におけるエッジAI広告分析の導入事例

ソニーセミコンダクターソリューションズは、日本の約500店舗のセブンイレブンにおいて、エッジAIを活用した視覚検出システムを導入し、店内広告の効果測定を支援しています。

このシステムでは、IMX500インテリジェントビジョンセンサーを搭載したエッジデバイスが、デジタルサイネージを見た来店客の人数や、視線を向けた人数、立ち止まった人数、視聴時間などをリアルタイムで検出します。

取得されるのは個人を特定しないメタデータのみであり、プライバシーを保護しながら広告効果の分析が可能となっています。

また、画像データをクラウドに送信せずエッジ側で処理することで、通信量やクラウドコストの削減にもつながります。

さらに、この仕組みはソニーのエッジAIセンシングプラットフォーム「AITRIOS」と連携し、Microsoft Azure上のシステムと統合されて運用されています。

これにより、店舗ごとのカスタマイズや既存システムとの連携が容易になり、セキュアかつ効率的な小売メディア分析基盤として活用されています。

参照

エッジAIコンピューティングの市場規模

日本のエッジAI市場は今後大きく成長すると予測されており、製造業・物流・ヘルスケア・スマートシティなど幅広い分野での需要拡大が市場成長を牽引しています。

特に製造業では、AIによるリアルタイムデータ分析を通じて、設備の稼働率向上や故障予測、品質管理の高度化が進んでおり、デジタルトランスフォーメーションの中心技術として活用が広がっています。

また物流分野では、自動運転車両やドローン配送、スマート倉庫などにおいてエッジAIの導入が進み、リアルタイム処理による業務効率化やコスト削減が期待されています。

さらにヘルスケア分野でも、患者のモニタリングや遠隔医療、医療機器のスマート化にエッジAIが活用されており、医療の質向上に貢献しています。

エッジAIは、クラウドではなくデバイス側でデータ処理を行うことで、低遅延かつ効率的なAI活用を実現する技術として、日本のさまざまな産業で重要性が高まっています。

参照

エッジAIの課題と導入の要諦

エッジAIは我々が日常利用している製品から産業用の製品まで、様々なものに導入されています。

一方、現状のエッジAIには課題も存在します。

クラウドAIに比べてリソースが限定的なエッジAIは大規模処理を行う場合多くの時間を要します。

データ処理においても、エッジAIはエッジ側とクラウド側でデータを処理する場合、データが混在してしまい煩雑化してしまうという課題もあります。また、学習と推論が分割されているため、推論を行う際に使用したデータを教師データに落とし込むことが困難です。

エッジAIは端末内処理によるリアルタイム性の高い処理を行うことが可能な点が大きな特徴ですが、大規模なデータのやり取りが要求される場合にはクラウドAIに任せるといった判断も必要です。

エッジAIの運用においては、業務の中でリアルタイム性が重要視されるものは何か見極め、導入の判断を下すことが重要になってきます。

エッジAIとクラウドAIの長所を見極めた上で適材適所に配置することが導入成功のカギです。

まとめ

本記事では、エッジAIとは何か、メリットや活用事例なども含めてご紹介致しました。

ビジネスでエッジAIを活用する際には、エッジAIを導入するのに適した業務を選定していくことが重要になってきます。

この記事がエッジAIについて詳しく知るきっかけになれば幸いです。